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 2005年年頭。私たちの愛する日本国憲法は、今、かつてない危機に見舞われています。憲法違反の政治がいっそうひどくなっているだけでなく、憲法そのものが平和憲法とは似つかぬ、「戦争をする国」の憲法へと変えられようとしているところに危機の深さがあります。
 改憲を主張する各党は、2007年に国民投票にかけることをくわだて、また、衆参両院の憲法調査会の最終報告には、改憲が必要だと明記される見通しです。憲法、剣が峰の年です。

 日本国憲法は、日本が侵略の側にたった戦争で犠牲となった、幾百万幾千万民衆の、平和への願いにもとづいて生まれたものです。戦争をしない、軍隊を持たないことを誓った九条は、まさに、世界平和宣言です。政府が、これに背いて自衛隊をつくり、またアメリカと軍事同盟関係に入った中で、九条は、戦後半世紀を越える間、戦死者を一人も出さない社会を支えてきました。

 そして、憲法は、この九条を軸として、自由と人権を実現するための珠玉の条項を備えた規範です。とくに、人間らしい生活を営む権利をすべての人に保障している25条などは、弱者を排除する社会づくりが強行されている今日、いっそうなくてはならないものとなっています。

 世界では今、戦争によらない紛争解決を求める声が高まっています。イラクに対するアメリカの非道な攻撃と占領は、戦争が、民衆に恐怖と欠乏を強いるものでしかないことを事実をもって明らかにしました。まさに今こそ、九条をもつ日本国憲法が、戦争のない世界への道を照らし出しています、それにもかかわらず、先の戦争への責任を果たさないまま平和憲法を投げ棄てるのは、道義に欠け、しかも歴史に逆行する愚行です。憲法を、今変えてはなりません。日本国憲法を守りぬき、それにもとづく政治をさせることこそが課題です。

 現在、国会における護憲の議席は少数で、改憲派が圧倒しています。しかし、草の根の世論では、九条を支持する意見が多数です。昨夏、加藤周一さんなど日本の良心というべき9氏によって改憲を憂える「九条の会」アピールが出されました。このアピールに応じる運動・組織が、全国各地で続々と誕生しています。 

また、「九条の会」の講演会は、開催されるたびに、どこでも人であふれています。この状況は、平和憲法が奪われようとしている事態への人々の懸念がいかに深いかを物語るものです。

 憲法が人々を励まし、人々は憲法を愛してきたという関係が、日本にはあります。今改めて、私たちそれぞれが憲法との関係を見定め、憲法を活かす努力をするなら、きっとこれを守り抜く展望が開けます。

 昨年11月3日、名古屋での「憲法九条を守ろう 県民のつどい」は、多くの方々の努力によって予想を超えた大集会となりました。みなさんに、改めて感謝を申し上げます。この集いの成功を基盤にして、「九条の会」アピールに応えるべく、今日ここに、「あいち九条の会」が発足するに至りました。

 九条の改定に反対し憲法を守る、その一点で手を結び、今日から、私たちそれぞれのできる最大限の努力をしていきましょう。そして、憲法を愛する愛知のすべての皆さんが、「あいち九条の会」とともに歩んでくださるよう呼びかけます。